震災復旧工事の場合には開放廊下とバルコニー側の補修が多くを占めます。開放廊下側は仮設足場がなくても施工に支障は有りませんが、バルコニー側となると仮設足場や仮設のゴンドラが必要になります。
時々管理組合様からのご要望で、バルコニー側を各戸の玄関から入って施工してほしい旨のお話が有りますが、実際これはかなり困難な作業となります。これは施工する側の事情ですが、まず調査診断・マーキング作業から始まり、ひび割れの注入作業や欠損部のモルタル充填作業が続き、最後に補修跡のパターン戻しが終わってから塗装作業に入ります。
この間、下地補修の職人と塗装職人が別々に出入りしますので、最低でも8工程位必要ですからその都度玄関から室内を通って作業する為時間が掛ります。しかも、入居者様の都合で施工が出来ないケースが多く発生する為、施工単価は高くなって工期も長くなります。何より居者様へのご負担が多い為、、弊社では入基本的にお断りしています。
今回はバルコニー全体の仮設足場を設けず昇降階段のみ両妻側に設置し、全世帯の隔て板を撤去させて頂いての施工となりました。撤去するに当たって防犯対策は勿論、プライバシーの問題が生ずることも考慮し、入居者様の深いご理解と同意が必要です。
作業を行う上で特に配慮した点は、2~3フロアー毎の作業で工程を組み、隔て板撤去から復旧まで2週間で完了する事です。隔て板は下のパネルのみ撤去し、作業終了と共に速やかに復旧します。但し、この方法の場合には手摺壁外壁は施工できません。この場合、2棟、世帯数が109戸となると工期は3ヶ月間弱となります。
01 バルコニー隔て板撤去
02 入隅部欠損補修
03 入隅部欠損補修完了
04 エポキシ樹脂低圧注入
05 エポキシ樹脂低圧注入
06 シリンダー撤去
07 補修ヶ所塗装
08 手摺塗装完了
10 雑壁施工完了
11 雑壁施工完了
12高層棟バルコニー側施工完了
関連サイト 「マンション修繕工事サイト仙台」
【仙台で外壁改修、塗装、防水を中心とした大規模修繕工事に特化した明和】
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