7年前に大規模修繕工事を施工させて頂いた管理組合様より外壁の漏水調査の依頼を頂き、外壁タイルの浮きやひび割れの調査を行い、その後散水試験を行った結果外壁タイルのひび割れ又はガラスブロックモルタル目地からの漏水の可能性が出てきました。。
漏水は2年ほど前から発生している様子で、少々の雨では発生しませんが風の強い日や大雨の日に発生している様です。まず、漏水箇所を特定するためには室内側のボードや断熱材を撤去し、エントランス屋根側の外壁タイルとガラスブロックに下から順に散水して行きます。散水後10分位で室内のガラスガラスブロックの額縁下からの漏水が確認され、漏水の原因は外壁タイルの微細はひび割れ又はガラスブロックのモルタル目地の可能性が特定されました。
管理組合様では1年前に漏水調査の専門業者に調査を依頼して補修方法を決定し、管理会社でガラスブロック廻りモルタル目地にシリコンシールを打ちましたが漏水は止まりませんでした。建物の状況としてこのガラスブロック有る外壁には庇が無くかつ開口部が多く、常に雨水がモルタル目地に流れている状況の為経年劣化している可能性が有ります。開口部が多い建物の構造の為躯体にダメージを受け易く傷んでいる可能性も有り、外壁の磁器タイルと目地の間には微細な隙間が有ります。
対応策として外壁タイルとガラスブロック面全体の防水性の確保の必要が有り、擬態的な補修方法としてはクリアーの防水材を全面に塗布して雨水の侵入を食い止める選択肢が有ります。しかし、必ずしもこの方法で漏水が止まるとは限りませんが、可能性の有る項目を一つづつ潰してゆく地道な作業が必要となります。
ガラスブロックへの散水
タイル目地やガラスブロック廻り目地はすでにシールしてあります。
散水して10分後にガラスブロック下端から漏水が発生。
漏水は微細なひび割れから発生しています。
漏水による水溜り
赤外線カメラの映像 外壁タイル・ガラスブロック全面からの漏水が疑われます。


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