マンション管理士の三島です。今回のテーマは「マンション管理士と大規模修繕の深い関係」です。
1.はじめに:なぜ今、大規模修繕が注目されるのか
現在仙台市内では、マンションの大規模修繕工事現場がいたるところで散見されます。建設業界では、公共工事・民間での新築工事がなかなか進まない中、マンションの大規模修繕工事は着々と工事が進んでいます。
• 築10〜15年を迎えるマンションが増加し、修繕ニーズが高まっている
仙台市内のマンションは竣工後第1回目や第2回目の大規模修繕工事を迎えるマンションがここ数年増加しています。今後2~3年後も この状況が続くと思われます。
• 修繕は資産価値の維持・向上、安全性確保、住環境の改善に直結
マンションは大規模修繕工事後、資産価値が増加します。中には、数百万円も取引価格が増加したお部屋があると聞きます。また、設備の一部を改修することにより、居住者の生活空間の安全性が担保されます。
2.マンション管理士とは何者か
一般の方は、マンション管理士と大規模修繕工事は、なかなか結び付かないと思います。マンション管理士について以前のブログで紹介しましたが、あらためて要約すると
• 区分所有法やマンション管理適正化法などの専門知識を持つ国家資格者
• 管理組合の運営支援、合意形成、契約・法務面のアドバイザー
• 中立的立場で住民の利益を守る役割
となります。
3. 大規模修繕におけるマンション管理士の役割
ここでようやく本題に入りますが、大規模修繕工事は以下のような流れで進みます。
①長期修繕計画や建物の現状による工事の計画
マンション管理士は、長期修繕計画の内容精査や修繕積立金額による修繕内容の検討等を行います。
②工事に向けた各種準備
マンション管理士は、修繕工事の内容設計や概算費用を算出し、必要額の準備をサポートします。
③工事実施
マンション管理士は、工事施工中の理事会打ち合わせや住民からの苦情・要望等の処理を行います。
④工事竣工後
マンション管理士は、竣工図書の作成補助だけではなく、アフター点検時において、住民アンケートに基づいた作業内容や提案を管理組合に報告書として提出するお手伝いをします。
4. よくあるトラブルと管理士の対応力
マンション管理士は以下のトラブルに対し、いろいろな対策を講じます。
• 住民間の意見対立 → 中立的立場で調整
• 工事仕様書等各種書類内容の不備 → 法的観点等からのチェック
• 各種業者との認識ズレ → 設計図書や議事録の整備で防止
5. 管理士が関与することで得られるメリット
最後となりますが、マンション管理士が大規模修繕工事に関与することにより、以下のメリットがあります。
•✅ 住民の安心感と信頼性向上
•✅ トラブルの未然防止
•✅ 修繕の質とコストの最適化
•✅ 長期的な資産価値の維持
6. まとめ:管理士の関与は「保険」ではなく「戦略」
本書をお読みの方、如何だったでしょうか?マンション管理士は管理組合の運営サポートだけではなく、大規模修繕工事にもお役に立てているものと思います。マンション管理士を関与させることにより、皆様のマンションをより住みやすい空間を構築することが可能となるのです。
mishima
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