分譲マンション大規模修繕施工事例
シャンボール第2荒町震災復旧工事
- 分譲マンション大規模修繕施工事例
- マンション震災復旧工事例
- 竣工日
- 平成23年9月
- 発注者
- シャンボール第2荒町管理組合
- 建物名
- シャンボール第2荒町
- 所在地
- 仙台市若林区南鍛治町
- 構造・規模
- 鉄筋コンクリート造 地上8F 1棟
- 築年数
- 30年
- 総戸数
- 127戸(全壊評価)
工事概要
- 施工期間 平成23年4月18日~平成24年1月23日
- 工事金額 3,550万(消費税を含む)
工事内容
- 仮設工事
- タイル下地補修(ひび割れ・欠損)
- A棟外壁磁器タイル張替え
- B・C棟外壁磁器タイル張替え
- 開放廊下サッシ枠歪み復旧
- バルコニーサッシ枠歪み復旧
- 外壁磁器タイル浮き注入・貼替え
- 外部排水桝復旧
- 階段室・EVホールひび割れ補修
- 階段室塗装
- 各階エクスパンションジョイント復旧
- 開放廊下ガラス張替え
- 塔屋避雷針歪み復旧
- 開放廊下吹付けタイル面ひび割れ・欠損補修
- 開放廊下外壁塗装
- 占有部ボード・クロス貼り替え
工事に対して特に配慮した点
3月11日の震災及び4月17日の余震の為、共用廊下とバルコニー側の内壁には大きな損傷を受け、仙台市の判定では「全壊」とされたマンションでしたが、管理組合様の対応は早くて4月18日より外壁の調査診断を開始しました。
いわゆる雑壁には地震特有の脆弱破壊に伴う亀裂が多数見られ、サッシや玄関扉は歪みによる隙間が生じて外気が入る状況で、管理組合様としては一刻も早い震災復旧工事を決断され、責任施工にて弊社へのご指名を頂きました。震災直後とあって業者や資材の調達は困難を伴いましたが、補修工事の実数が把握できてからは下地補修とタイル貼り職人を確保し、一気に施工に取り掛かる事が出来ました。
幸い、震災直後で意外と職人の手配は順調に進み、雑壁のひび割れ・脆弱性破壊部・欠損の処理や、タイルの貼替・浮き注入は多くの人員を投入する事が出来ました。特にひび割れや欠損に伴うタイルの貼替えは予定数の2倍余りの23,000枚に達しましたが、これは地震特有の事例で斫りに伴う剥離が原因で、タイルと躯体の間の厚さ3.0mm程の下地モルタルの脆弱化が原因と思われます。
共用廊下やバルコニー側のサッシ枠の歪みの為、サッシの縦枠を調整する為の砥り作業が伴い、入居者様には騒音と粉塵の発生によるご不便をお掛けしました。
また、玄関扉は全戸カバー工法による改修(メーカーさん直接施工)がなされ、工事が完了すると共用廊下は見違えるほどの出来栄えとなり、入居者様や理事様より好評価を頂きました。
最終的には専有部のボード・クロス貼りまでの工事でしたが、何よりも早く改修工事を決断された管理組合様の御英断が功を奏したといえます。
また、先頭に立って工事を勧められた建物管理担当部長様や、現場に立って多大なるサポートを頂いた管理人様、迅速かつ適切なアレンジを頂いた管理会社所長様に厚く御礼申し上げます。
今回は震災直後の大規模修繕工事でしたが、管理組合様の迅速なご決断と明確かつ強い実行力に支えられ、10ヵ月に及ぶ長期間の工事を無事に完了する事が出来ました。
今後とも建物定期点検を通じて長くお付き合いさせて頂きます。
度重なるご協議を頂いた建物部会の皆様及び、ご理解とご協力を頂いた入居者様に深く御礼申し上げます。
工事概要
◆ A棟開放廊下
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施工前
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施工完了
◆ A棟開放廊下
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施工前
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施工完了
エポキシ樹脂低圧注入
◆ B棟開放廊下
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施工前
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施工完了
欠損補修
◆ A棟バルコニー外壁
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施工前
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施工完了
タイル貼り
◆ 塔屋避雷針の曲り
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施工前
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施工完了
復旧
◆ A棟・B棟各階EXPJ破損
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施工前
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施工完了
施工状況写真
① バルコニー磁器タイル 調査
② B棟・C棟足場架設工事
③ 欠損部斫り(はつり)作業
④ 欠損部エポキシ樹脂充填
⑤ ひび割れシール摺り込み
⑥ 下塗り(微弾性フィーラー)+中塗り
⑦ B棟 開放廊下 施工完了
⑧ B棟 開放廊下 施工完了
⑨ 磁器タイル目地カッター入れ
⑩ 磁器タイル斫り
⑪ 注入用座金取付け・剥離シール処理
⑫ エポキシ樹脂低圧注入 シリンダー取付け
⑬ タイル貼り
⑭ タイル目地詰め
⑮ 目地詰め&タイル洗い完了
⑯ 施工完了
⑰ サッシ枠トロ詰めモルタル斫り出し
⑱ トロ詰めモルタル斫り出し完了
⑲ サッシ枠歪み調整&アンカー溶接固定
⑳ 発泡ウレタン充填の後モルタル充填