分譲マンション大規模修繕施工事例

ダイアパレス八木山大規模修繕工事

ダイアパレス八木山大規模修繕工事イメージ

分譲マンション大規模修繕施工事例

竣工日: 平成23年9月
発注者: ダイアパレス八木山管理組合
建物名: ダイアパレス八木山
所在地: 仙台市太白区八木山香澄町
構造・規模: 鉄筋コンクリート造　地上7Ｆ　1棟
築年数: 14年
総戸数: 58戸

工事概要

施工期間　　平成23年4月15日～9月10日
工事金額　　6,320万　(一部震災復旧工事を含む)

工事内容

仮設工事
下地補修（クラック、浮き、爆裂、欠損)
外壁目地・サッシ廻りシーリング打替え
玄関扉硬質塩ビシート貼り
外壁・鉄部塗装
高架水槽・受水槽塗装
外壁磁器タイル浮き注入・貼替え
エントランススロープ改修
エントランス内手摺新設
各階開放廊下手摺新設
避難階段手摺新設
EVホール各階・籠内手摺新設
各階エクスパンションＪ改修
外構周りＵ字溝新設及び改修

屋上シングル葺き屋根防水改修
ルーフバルコニー防水改修
共用廊下防滑塩ビシート貼り
バルコニー塩ビ防滑シート貼り
避難階段塩ビ防滑シート貼り
駐輪場屋根塗装
EV扉・三方枠・カゴ　ダイノックシート貼り
竪樋塗装・吊り金物SUS製交換
玄関扉硬質塩ビシート貼り
玄関扉沓摺段差解消左官仕上げ
塔屋看板サイン文字補修
擁壁震災復旧工事
屋外駐車場路面防水
駐車場段差修正・舗装・ライン引き

工事に対して特に配慮した点

当初から予定された3月着予定の大規模修繕工事ですが、3月11日の東日本大震災の発生により着工が危ぶまれましたが、管理組合様より当初の予定通りに着工するとのご返事を頂きました。

震災による被害は4月7日の余震によってさらに拡大し、外壁タイルや開放廊下のEXPJ、外構関係では擁壁にひびが入り駐車場・駐輪場などの路面にも陥没が見られました。

震災後に再度全面的な再調査を行い、新たな震災復旧工事の追加と下地補修工事の増減精算についてご承認を頂き、約1ヶ月半の遅れで工事はスタートしました。

結果的には震災直後の早期の着工が幸いして、資材や職人の手配は比較的スムーズに運び、施工単価自体も当初の計画と殆ど開きはなく、追加工事を別にすればほぼ予定通りの工期となりました。
震災直後の混乱した時期にもかかわらず、即断で着工を決意された管理組合様には深く御礼申し上げます。

震災により最も大きな変更があったのは磁器タイルの貼り替え枚数で、当初の予定4,800枚が9,800枚と倍増し、それに伴う下地補修や下地調整が増額となりました。
通常の大規模修繕工事と異なり、ひび割れやタイル浮きでマーキングした箇所以外にも被害が及び、タイル斫（はつ）りの段階で周辺のタイルはがれも相次ぎました。
おそらく躯体と磁器タイルの間の下地調整薄塗モルタルが脆弱化しているものと思われます。

また、この大規模修繕工事の大きな目標の一つがバリアフリー対策で、開放廊下・避難階段・各階ＥＶホール・エントランスホール内などに手摺を新設し、つまづき転倒事故防止の為各戸玄関扉沓摺と床の段差をなくしました。

また、大きな課題でもあった既存のエントランススロープの勾配調整ですが、道路に近い為充分な距離を保てない為修繕委員会で熟議を重ね、結果的には直線コースをＬ字型に変更して利用者の安全を確保し、スロープの滑り止め対策を施して実施しました。