築32年を経過する賃貸アパートの漏水補修工事の依頼を頂き、外部足場を仮設しての漏水調査を行いました。調査の結果、3F外壁のパラペット下のガラリと給湯器排気筒廻りに隙間が確認され、散水試験の結果ここからの漏水により3Fから2F浴室内天井に雨水が廻っていることが確認されました。
それ以外の可能性として外壁のひび割れや外壁打継目地・サッシ廻りシールからの漏水も考えられる為、エポキシ樹脂注入及びシール処理を行い、結果、2日後の雨では漏水が止まっていることが確認されて工事は完了となりました。
基本的に、屋上外壁に庇や笠木がない事により斜めのパラペットから雨水がガラリに伝って流れ、風が強い日などにはガラリ内部に雨水が侵入し、内部ガラリとスパイラルダクトの接続部分から漏水し、天井に雨水が廻って漏水が発生したと思われます。また、防雨型のガラリではないため雨水が侵入しやすく、内部ガラリに勾配が付いていないので雨水の排出ができないという不具合も見られます。構造的な要因が重なっての漏水ですが、念の為既存のガラリには防雨型のフードを取り付けて万全を期しました。
【関連サイト】 マンション大規模修繕工事サイト仙台 明和
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■マンション修繕 工事アドバイザー
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資格:一級建築施工管理技士(監理技術者)・マンション維持修繕技術者・マンション改修施工・管理業務主任者
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