仙台市内のマンションには機械式駐車場が多く見られますが、現在、その維持管理と将来の修繕計画の点で多くの問題点を含んでいます。
最近の機械式駐車場の鉄骨・梁・パレットなどは亜鉛メッキ処理(いわゆるドブ鍍金)され、耐用年数は比較的長いようですが、築後10年位の場合は塗装仕上げになってます。特に問題となるのが車を載せるパレットで、仙台の場合は特に冬期間道路にまかれる融雪剤の持ち込みに原因があります。又は、マンションの北面の駐車場で多用されているケースもあります。
パレットの車輪の載る箇所は縞鋼板製ですが構造上どうしても水はけが悪く、冬期間は融雪剤が付着した氷が車体から落下し、氷が解け出すとともに融雪剤は凝縮され、一冬で車止め周辺などは腐食してしまいます。パレットは鉄板が二重構造にはなっていますが、放置すると上端だけではなく下端の鉄板も貫通し、補修するとなるとそれなりの費用が掛かります。
機械式駐車場の塗り替えは長期修繕計画に明記されていない事もあるようですが、定期的な塗替えが必要です。特に、屋外設置で3段で地下室をもつ様なタイプは特に劣化が早く、地下の場合は湿気あるいは水を伴って腐食が発生し易くなります。
機械式駐車場は鉄骨・梁はともかく、パレットについては3~5年の塗替えは必須といえます。そのまま放置されると鉄板の貼り替えなどでは対応が出来ず、多額の費用を要するパレットの交換になりかねません。実際は、安全上の理由からパレットの使用禁止措置が講じられ、全体の3分の1が使用不能となり、結果的に解体せざるを得ないケースもありました。
最近は脱車社会の流れと入居者様の高齢化が進み、機械式駐車場の利用者は減る傾向にあるようです。管理組合様としては多額の維持修繕費用を要する事から、機械式駐車場を解体して平置き駐車場に変更されるケースが多くなりました。
※機械式駐車場パレットの塗替え
①地上3段式機械式駐車場
②パッレト上端の腐食
③特に腐食しやすい車輪止め廻り
④パレット下端の腐食
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