築14年目を迎えるマンションの駐車場ですが、管理組合様より摩耗によるライン引き工事の見積もり依頼を頂きました。
現場を訪れてみるとラインは3分の2程が摩耗により消失し、駐車禁止区域表示の文字も所々剥がれて、特に雨の日の夜等には大変見えにくい状況と思われます。
また、ここで問題になったのがアスファルト面全般に走るひび割れで、幅は5～15mm位のかなり広範囲にわたる状況です。特に、雨水を集める集水升廻りには4方向に亀裂が入り、アスファルトの打継ぎヶ所に沿った亀裂は数多く見られます。
原因は表層(厚さ5.0cmのアスファルト層)下の路盤(道路の舗装表面と路床との間に設ける砕石・砂利・砂などの地盤。マンションの駐車場の場合は10.0ｃｍ程度。)が軟弱な事にあります。地盤面が急傾斜地の盛り土だったり、新設当時の締め堅めが弱かったりする事が原因と思われます。
基本的には路盤に手を加えて補強し、再度アスファルトをオーバーレイ工法(アスファルト舗装の表面に亀裂などが生じて補修する場合に、その上に直接アスファルト混合物を積み重ねて覆う工法。積み重ねるために路面が高くなる。）を施すのが一般的です。
しかし、施工に当たっては一定期間の車の移動を伴い、全体的な工事となるとそれなりの費用がかかります。今回は、大規模修繕工事を3年後に控えている事もあり、ひび割れヶ所内に詰まったドロの清掃を行い、アスファルト専用のシール材で補修する方向にまとまりました。
このまま放置するとひび割れヶ所から路盤に雨水が浸入し、下の土砂が流されて沈下を引き起こす恐れもあります。美観的には問題もありますが、応急の処置としての判断でした。
01 駐車場の亀裂 Ａ
02 駐車場の亀裂 Ｂ
03 地盤の沈下
04 駐車場ラインの摩耗消失 Ａ
05 駐車場文字の摩耗・剥がれ Ｂ
関連サイト 「マンション修繕工事サイト仙台」
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