改質アスファルト防水工事とは、アスファルトに合成ゴムなどを混ぜて低温での柔軟性を高めた材料をシート状にしたものをバーナーであぶり、溶かしながら下地に張り付けていくトーチ工法や、自着タイプ冷工法(常温工法)とがあります。
改質アスファルトはシート状になっているため、アスファルトを釜などで溶かす作業がなく、煙や臭いなどがほとんど発生せず、アスファルト防水に比べ施工の手間も掛からず、工期の短縮・コスト削減に優れており、環境面でも優れていると言えます。
この工法は既存の防水層を撤去せずその上に同じルーフィングを貼って行く為、被せ工法とは呼ばず増し貼りとも言われています。マンションの防水改修工事としては最もポピュラーな工法ですが、回数を重ねるごとに屋上の重量が増してゆく為、2度目までが限度でそれ以降は既存のルーフィングの撤去が必要となり、処分費もかかる為に改修工事費もかさんでゆくます。
また、改修によってルーフィングの重ね箇に少し段差が生じる為、平場の水勾配は適正にとれていても水が流れにくくなって水溜りが出来易くなるようです。また、塩ビシートと異なって紫外線による劣化は避けられず、各メーカーサイドでは5年おきの保護塗装(シルバーコート)を推奨しています。
なお、既存のドレン廻りはモルタルやルーフィングのひび割れが発生し易く、ドレンの上から密着性の良い鉛製のドレン(改修用ドレン)を被せ、アスファルトルーフィング貼りを行う事が一般的です。但し、若干ドレンの直径は小さくなります。
また、密着工法の場合には日射熱により部分的に膨れることがあり、1ヶ所/80.0㎡の脱気塔の設置が必要で、既存の物はすべて撤去して新しい脱気塔を取り付けます。脱気棟の取り付け位置は水上付近に取り付けます。
01 荷揚げ
02 笠木撤去
03 旧アスファルト層の斫り撤去
04 立ち上がり・天端撤去完了
05 シーラー塗布
06 立上りシーラー塗布
07 ハト小屋立上りシラー塗布
08 壁のかき込み箇所シーラー塗布
09 平場シーラー塗布完了
11 旧脱気塔の撤去
12 改修用ドレン(密着の良い鉛製)
13 改修ドレン設置完了+アスファルトルーフィング貼り
14 膨れ箇所切開補修
15 平場改質アスファルトルーフィング貼り(トーチバーナー工法)
16 平場改質アスファルトルーフィング貼り(トーチバーナー工法)
17 立上り改質アスファルトルーフィング貼り
18 改質アスファルトルーフィング貼り
19 架台ウレタン塗膜防水
20 脱気塔取付け
21 改質アスファルトルーフィング貼り完了
22 改質アスファルトルーフィング貼り完了
23 笠木台座取付け
24 笠木取付け
25 保護塗装塗り
26 施工完了
27 施工完了
28 施工完了
29 施工完了
30 改質アスファルトルーフィング
31 プライマー及び保護塗料
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