現在仙台市内各地で進んでいる震災復旧工事ですが、特に目につくのがマンションに掛けられた仮設足場の数の多さでしょう。昨年の11月頃から急に多くなった感があり、現在はそこらじゅうが改修現場という様相です。
しかし、これだけ一斉に工事が始まると、建築資材や作業員の不足が際立ってきます。現在はあらゆる業種で職人が足りない状況ですが、特に困っているのが仮設工事の資材不足と、外壁改修工事などの下地補修職人(注入屋さんとも言われている)の不足です。この工事が進まないと改修工事になりません。
仮設足場工事の場合、特に損傷の大きいバルコニー側に全面足場やゴンドラを架設しますが、改修工事予算の不足や資材の調達難のため、昇降階段のみ架設して各階のバルコニーに入り、各戸バルコニーの隔て板のボードを撤去して施工する方法が採られています。確かに、全体工事費に占める仮設足場工事費用は20%前後を占めるため、この方法の場合かなりの工事費圧縮が可能となります。
しかし、問題は入居者様のプライバシーが保たれない事と、作業性の低下による施工品質の低下が問題となります。例えば、バルコニー室内側の壁の補修は可能ですが、手すり壁外壁側の補修はできません。また、壁の損傷が激しくて本格的な斫り工事や型枠を組んだりする様な、多くの資材を必要として工程の多い工事には適しません。
基本的に施工する為には入居者様の合意が必要で、管理組合様によっては実施できない場合もあります。また、施工するにあったては防犯上の対策を講ずる必要があり、外部からの侵入防止や隔て板撤去の期間を短縮する必要があります。
どちらを選択するかは損傷の度合いと工事予算、そしてどの程度の施工品質を求めるかによります。
01 バルコニー側昇降階段01

02 バルコニー側昇降階段02

03 バルコニー隔て板撤去01

04 バルコニー隔て板撤去02

05 バルコニー外壁の損傷01

06 バルコニー外壁の損傷02

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