最近のマンションは手摺や笠木・面格子・フェンスなどはアルミ製品がほとんどの為、錆や腐食は起こり難く耐久性が有り塗装の必要は有りませんが、築後25年以上過ぎているマンションの場合はその多くがスチール製となっています。従って、外部に面する(雨掛かり箇所)の鉄部は5年毎の塗替えをお勧めしています。(亜鉛メッキ仕様の場合は20年~25年位の耐久性が有ります)
マンション大規模修繕工事などでは、一般的に鉄部塗装の場合にはケレン+エポキシ錆止め+弱溶剤系のウレタン樹脂塗料2回塗りが一般的な仕様になっています。ウレタン樹脂塗料は以前使われていたSOPと比べて耐候性が良く、乾きが早く作業性も良い為広く使用されています。
今回は、マンションのモニュメントの塗り替えでしたが、塗膜剥がれ・変退色・発錆・不腐食が進行し、12年ぶりの塗替えとなりました。既存の塗膜はウレタン樹脂塗料ですが、高級感と美観の向上を目的としてグラファイトペイント(関西ペイント)を提案し施工させて頂きました。
この塗料の特徴は樹脂に微細なアルミの粉末が混入されており、独特の艶が有って優雅な風格の有る仕上りが得られることに有ります。耐候性にも優れて殆ど白亜化を起こさず、長期間に渡り変色・退色が有りません。
鉄骨階段の塗替えに使用されるケースも有りますが施工例はあまり多くは有りません。唯一の欠点としては、塗膜が比較的柔らかくてキズが付きやすく、耐摩耗性には弱い点が挙げられます。
今回の補修塗装は、腐食した鉄板を貼り替えた後にケレン(電動工具で錆を落とす事)してエポキシ錆止めを行い、グラファイトペイントを2回塗って仕上げます。
なお、鉄板の溶接箇所には雨水の侵入防止の為変性シリコンでシール処理し、モニュメントの下端にはφ10.0mm位の水抜き用の穴を開けておきます。
施工前 鉄板の腐食
施工前
鉄板の撤去 エポキシ錆止め塗布
刷毛塗り作業が殆ど
鉄板の張替え完了
グラファイトペイント2回塗り完了
施工完了
施工完了
関連サイト 「マンション修繕工事サイト仙台」
【仙台で外壁改修、塗装、防水を中心とした大規模修繕工事に特化した明和】


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