最近、特にお問い合わせが多いのが賃貸マンションの屋上防水改修工事です。仙台では、分譲マンション以外のも多くの賃貸マンションが存在しており、RC構造の物件は築25年から35年程経過したものも多く見られます。
分譲マンションと異なって賃貸のオーナー様の場合、30年間位の長期の修繕計画を立てているケースは殆ど無く、修繕に備えた修繕積立金というものが存在しません。管理は管理会社に委託されているのが通例ですが、管理会社は日々の通常管理業務以外の建物全体の管理までは契約の範囲に無いことが多く、特に屋上やバルコニー内など普段立ち入りが困難な箇所は見過ごされがちです。
その為、室内への漏水が起きて初めて調査・見積の依頼があるというケースが多く、結果、築年数が長い場合には部分補修では対応できず、平場・立上り・側溝・笠木・ドレン等の全面的な防水改修に至る事も多いのです。
特に多い症状はドレン廻りからの漏水が室内に至る例で、軒天などへの漏水の場合には軒天側のドレン接続金物の不具合に起因することも有り、ケースによりその原因は様々です。
たとえ部分補修で抑えることは出来ても、2~3年すると再び漏水が発生したり、より広範囲に漏水が広がる可能性が残ります。原則は定期点検で早めに不具合を察知することが重要で、漏水が始まる前の処置が理想的でかつ経費の削減に繋がります。
今回の防水改修工事は改質アスファルトトーチ工法による改修です。既存の防水層の不良箇所と立上りを撤去し、砂付きのアスファルトルーフィングをトーチで溶かして張り付ける工法で、「増し貼り」とも呼ばれています。
全面改修の場合には10年の保証が付きますが、5年毎に保護塗装を行なって紫外線からの劣化を低減させる事が推奨されています。
施工前
施工前 部分補修の跡
施工前 立上り付近のアスファルト防水層の亀裂
プライマー塗布完了
平場・立上り箇所増し貼り
改修用ドレン取り付け完了(2重ドレン)
平場 改質アスファルト防水トーチ工法
平場 改質アスファルト防水トーチ工法 完了
立上り 改質アスファルト防水トーチ工法
施工完了
施工完了
施工完了
施工完了
施工完了
施工完了


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