玄関スロープは、階段を使いづらい高齢者や小さな子どもが歩きやすく、車椅子やベビーカー、自転車といった車輪が付いた道具の移動をスムーズにします。玄関に階段があると、車椅子の方はそのまま出入りすることができません。スロープの設置によって、車椅子の方も外出がしやすくなります。車椅子でスロープを安全に使うためには、勾配(スロープの角度)が緩やかであること、スロープ面が滑りにくい素材であることがポイントです。
玄関スロープはいずれの用途においても、勾配が緩やかであるに越したことはありません。とくに、車椅子を自走するための勾配は、バリアフリー法では1/12以下を最低基準とし、屋外では1/15以下が望ましいとされています。1/12の角度は約4.8度です。一見緩やかですが車椅子で自走するには重労働で、多くの場合介助者が必要になります。バリアフリー法の建築物移動等円滑化基準では、片側に手すりを設置。建築物移動等円滑化誘導基準では、両側に手すりを設置とされています。
今回の工事ではスロープの長さが足りない為踊り場を設けて折り返しとり、エントランス入口の扉も車椅子利用者の利便性を考慮して自動扉に改修しました。
出典:国土交通省【バリアフリー法】ハートのあるビルをつくろう
施工前
施工完了
施工完了
施工前
施工完了
施工完了
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■マンション修繕 工事アドバイザー
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資格:一級建築施工管理技士(監理技術者)・マンション維持修繕技術者・マンション改修施工・管理業務主任者
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