今回は築後32年を経過するマンションで、5階ルーフバルコニーのウレタン防水層劣化に伴う改修工事です。
このルーフバルコニーは過去1~2回の改修を行っていますが、以前の改修工法に問題が有って漏水寸前という状況に有りました。
問題なのはアスファルト露出防水の平場・立ち上がりを本来改質アスファルトシート防水か、叉は塩ビシート防水にすべき所、ウレタン塗膜防水が施されている事に有ります。現在は以前施工した業者さんとはコンタクトがなく、施工された状況が不明で管理組合様としても困惑されていた様です。
本来は改質アスファルトシート防水改修工法(既存の防水層を撤去せず被せる増貼り工法)が一般的ですが、ウレタン塗膜防水はアスファルト露出防水層との密着は悪く、脱気塔も設けられていない為湿気が溜まって膨れが生じ、硬化したウレタン塗膜にヒビ゙が入って深刻な塗膜剥れが発生した状況です。
付け加えて不適切な部分補修の跡も見られ、パラペットの立上りや平場は凹凸が残ってウレタン塗膜の仕上がり状況は良く有りません。しかも、パラペットの天端は笠木を設けて適切な納めを行うべき所、ウレタン塗膜を塗布しただけの不良施工となっています。
改修工法は既存のアスファルト防水層を全て撤去し、耐久性の有る新規の塩ビシート防水を行うのが理想ですが、撤去と産廃処分には大きな手間と費用が掛かります。従って不良箇所を切開の上補修し、塩ビシートを上から貼って行く「被せ工法」が採用される事となりました。
施工前の状況01
施工前の状況02
施工前の状況03
施工前の状況04
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