外壁の吹付けタイル面の調査の後は磁器タイル面の調査に取り掛かります。
建物の長手方向(南・北面)と妻側(東・西面)の4面が調査の対象になり、二丁掛け磁器タイルを1枚づつ打診して行きます。調査の内容はタイルの浮き・ひび割れ・欠損に分けられ、それぞれテープ表示叉はマーキングをしながらナンバーを振って行きます。
タイルの貼り替えは設計仕様によっても異なり、幅0.2mm以上が漏水の可能性が有ると判断され、欠損と同様に貼り替えとする事も有りますが、今回は微細なクラックも含め全て貼り替えとしました。また、磁器タイルだけのひび割れにとどまらず、ひび割れの幅が大きい場合はコンンクリートの躯体側にもひび割れが生じているケースが多く、タイルを斫った後は躯体側のひび割れ補修も必要となります。
またこの工程は熟練を必要とされる作業で、特にタイル浮きについては微妙な音の違いによって判断します。足場を掛ける前の調査とは異なり全数を調査する為、特に磁器タイル浮きは設計数量との誤差が最も出やすいという現状が有ります。特に強い日射の影響を受け易い南面・西面は特に浮きが多く誤差が出易いのです。
外壁以外にはエントランス前などの土間磁器タイルも調査の対象となり、100□磁器タイルを同じ様に調査します。土間の磁器タイルは地盤の沈下・車両などの乗り入れなどでひび割れが発生し、冬は寒さの厳しい仙台ではタイル目地から雨水が浸透し、凍結融解を繰り返してタイル浮きを発生する事も有ります。
バルコニー手摺壁のタイル浮き01 (×はひび割れ箇所)
バルコニー手摺壁のタイル浮き02
エントランス前外壁及び土間磁器タイルの浮き・ひび割れ (×はひび割れ箇所)
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