マンション大規模修繕工事の磁器タイル補修は、クラックと欠損及び磁器タイル浮きが対象となります。この中で貼り替えの対象となるのがクラックと欠損です。
磁器タイルのクラックは0.2mm以上の場合は漏水の可能性があり、設計仕様では張り替えとなっているのが一般的です。しかし、経年を経た躯体では挙動(地震など)により動いており、対象外の微細なクラックでも今後幅が拡大する可能性は残ります。また、欠損も同様で、隙間やモルタル目地から雨水が浸入して浮きが発生する可能性も有り、基本的には全て貼り替えとするのが理想的といえます。
但し、外壁全体でクラックや欠損が多数発生している場合、全てを張り替えるとなると補修金額は増大し、全体予算を圧迫する事にも成りかねません。そこで、どこまでを張り替えとするかについては、施主様・管理組合様と修繕設計者との綿密な打ち合わせが必要です。場合によっては注入工法などの検討も必要になります。
磁器タイルの張り替えはカッター入れを行い、その後タイル用の専用砥り機を使って作業を行いますが、層間ネットが有るとはいえ落下には細心の注意を払います。また、ここで問題となるのが騒音の発生で、騒音は躯体を伝わって広範囲に広がる為、場合によっては一部手砥りに切り替えるなどの措置も必要です。特にお年寄りがお住まいの世帯や、夜間の仕事などで昼間に寝ている方、また事務所として使っている方などからクレームが入る事も有ります。
タイルのカッター入れ
タイル砥り
タイル砥り完了
関連サイト 「マンション修繕工事サイト仙台」
【仙台で外壁改修、塗装、防水を中心とした大規模修繕工事に特化した明和】


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