梅雨明けの後はいきなりの猛烈な暑さが続き、外部の塗装を行う作業は暑さとの戦いとなり、特に熱中症には注意を要する日々となりました。
露の間は現場も一段落という雰囲気でしたが、開けたとたんに先送りされていた住宅塗替えや、オフィスビルのシール打替えの引き合いが舞い込みます。この時期の作業としては困難も伴いますが、この改修物件の少ない最中、お客様には大変感謝申し上げます。
約1か月前に竣工したあるある商業ビルですが、外壁のシール打替えと共に磁器タイル面のクリアー塗装仕上げを行いました。施主様は医療関係機器のメーカーさんで、大きな大学病院に隣接している事もあり、美観とイメージの向上という観点からリクエストがありました。
最近のマンション大規模修繕工事では磁器タイルの補修が必須項目ですが、ある程度のご予算に余裕のある管理組合様ではクリアー塗装仕上げの施行例が多くあります。確かに、補修後の磁器タイルのクリーニングは一般的ですが、クリアー塗装仕上げ後の建物は美観が向上し、全体のイメージアップに繋がります。
作業工程としては、①高圧洗浄 ②磁器タイル目地のシール打替え ③磁器タイル薬品洗浄(酸性系洗剤が多い) ④クリアー塗装仕上げの順になります。なお、シール打替えはクリーニング後では養生テープが剝れる為、洗浄後に行うのが一般的です。
クリアー塗装仕上げの目的は美観の向上以外に、タイル目地の保護という役割りがあります。炭酸ガス、酸性雨、凍害から目地を守り、防水性を向上させてタイル浮きなどを押さえる事にあります。
ただ、施工上の注意点として、タイル浮きの注入後に樹脂の漏れた部分をきれいにふき取る事です。表面に樹脂が残ったままクリアー仕上げを行うとやがて塗膜が剥離し、水が侵入して白く濁ったような状態になり美観が低下します。出来れば浮き注入後にはエポキシシンナーなど落とした方が良いでしょう。
① 施工前 (磁器タイルクリーニング完了後)
② クリアー塗装 1回目 (下塗り)
③ クリアー塗装 2回目 (上塗り)
③ 施工完了
※使用塗料 「グラシsi」 セラミック変性型ハイブリットクリアー 日本ペイント
関連サイト 「マンション修繕工事サイト仙台」
【仙台で外壁改修、塗装、防水を中心とした大規模修繕工事に特化した明和】


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