マンションの屋上にアスファルトシングル葺き屋根の場合が有りますが、経年劣化(今回は築後22年)によりルーフィングや砂粒の流出が見られる様になります。砂粒の流出は特に防水性の低下に繋がる事は有りませんが、ルーフィングの剥離が生じると強風などで剥がれる恐れが出てくるため改修が必要になります。
アスファルトシングル材は一見すると住宅用のコロニアル屋根に似ていますが、ゴム状の薄いアスファルト系の材料に保護用の砂を貼り付けた屋根材です。取り付け方法は釘と接着剤を併用しますが、薄くて曲がる為曲面にも対応し、軽量で作業性が良く比較的安価な価格なため、一時期はマンションの屋根材に使われてかなり普及しました。改修工法は既存のシングル屋根材に被せるカバー工法が一般的で、撤去・貼替えと比べて撤去や処分費が掛からず工期も短くできます。
高圧洗浄で砂粒を落としてからケラバ(軒先)の金物を取外し、再びルーフィングを差し込む為に下端をW=15.0cm程度撤去します。次にその上から防水シートを全面に張り込んでから新規のシングル屋根材を下から貼って仕上げます。劣化が進んで剥離の多い箇所は必要に応じて撤去し、新規の屋根材を貼ってから全面を釘と接着剤を用いて貼り込みます。屋根材廻りの金物は再利用が出来ませんので、撤去の上新規に金物を取り付けて施工完了となります。なお、既存の雪止めもSUS製の新規雪止めと交換します。
施工前
高圧洗浄後
ケレバ・浮いた不良個所の撤去
下端金物取付
防水シート張り状況
SUS雪止め取付け・シングル屋根材取付け
シングル屋根材取付け完了
金物を取り付けて施工完了
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